遊園地プロジェクトは、馬場絵里菜が会社を設立してから常に心の中で計画していたプロジェクトだった。市場動向は明らかで、日本人の生活水準が全般的に向上するにつれ、様々な新興エンターテインメント産業が次々と大衆の視野に入ってきていた。
観光業が徐々に発展している今日、遊園地は必ず人気の消費アイテムとなるだろう。特に東京のようなモダンな大都市は、多くの利点を持ち、遊園地建設の最適な場所だった。
さらに馬場絵里菜の知る限り、東京にはまだ成熟したシステムを持つ大規模な遊園地は一つもなく、広場や公園に子供向けの遊具が少しあるだけだった。
後世のようなスリル満点のアトラクションは全くなかった。
あまりにも集中していたため、馬場絵里菜は時間を忘れてしまい、最後の企画を完成させた時には、針が深夜1時を指そうとしていることに気づいた。
明日の朝早く起きなければならないことを思い出し、馬場絵里菜は思わず後悔し、急いで電気を消して寝床に就いた。
三時間半後、馬場絵里菜は目覚まし時計で起こされた。睡眠不足のため、予想通り目の周りにクマができていた。
あくびを連発しながら身支度を整え、元気のない体を引きずって月島涼と一緒に出かけた。
「疲れているようだね」
道中、月島涼は馬場絵里菜の疲れた様子に気づき、思わず声をかけた。「よく休めなかったの?」
馬場絵里菜はそれを聞いて、軽く首を振った。「昨夜遅くまで起きていて、少し寝不足なの」
朝風が吹き抜け、馬場絵里菜は思わず身震いした。今日は本当に少し寒かった。
空を見上げると、まだ夜明け前で薄明るくなっていなかったが、空模様は重く、大きな暗雲が頭上に垂れ込め、また雨が降りそうだった。
前方の武道場の入り口で、タクシーがゆっくりと停車し、馬場絵里菜が何気なく目を上げると、林駆と高遠晴が一緒に車から降りてくるのが見えた。
「絵里菜!」
林駆も馬場絵里菜を見つけ、すぐに手を振った。
馬場絵里菜はそれを見て、足取りを早め、近づいてから微笑んで言った。「二人とも早いのね。起きられないんじゃないかと心配で、初日から諦めちゃうかと思ってたわ」
高遠晴は自己管理の厳しい人で、毎日10時に寝て、普段は朝6時に起きていたので、2時間睡眠時間が少なくなっても特に問題なかった。