第675章:突然君のことがそれほど嫌いじゃなくなった気がする

二人は前に進み、先ほどの橋本好美と馬場長生が立っていた位置にそれぞれ立った。

「お兄ちゃん、絵里菜お姉ちゃん、頑張って!」

ステージ下の井上雪絵は興奮した表情で、ステージ上の二人に向かって大声で叫んだ。

ゲーム開始!

馬場絵里菜は井上裕人が坊ちゃんらしく遠慮して演技を控えめにし、自分の答えを難しくするのではないかと心配していたが、井上裕人はすでに口を開いていた。「四文字の熟語です!」

言い終わるや否や、井上裕人はステージ上に寝転がり、両足を上に力強く蹴り上げて、すぐに立ち上がった。

馬場絵里菜はその様子を見て一瞬固まったが、すぐに反応して叫んだ。「鯉の滝登り!」

鈴木秋:「正解です。次の問題!」

観客は目を見開いていた。今、井上様は何をしたんだ?

「二文字、家庭の台所でよく使うもの。」言い終わると、井上裕人は右手を腰に当て、左手を上に伸ばして曲げ、両足までもOの字型に広げた。

馬場絵里菜はそんな表情豊かな井上裕人を見て、笑いを抑えきれずに答えた。「やかん!」

観客:「……」

鈴木秋:「正解です。次の問題!」

「バスケットボールのアニメの主人公の一人……」

井上裕人が言い終わる前に、馬場絵里菜が先に答えた。「桜木花道!」

「もう一人のかっこいい方!」

馬場絵里菜:「流川楓!」

鈴木秋:「正解です。次の問題!」

井上裕人:「四字熟語です。中国四大美人の第一人者は誰?」

馬場絵里菜:「西施!沈魚落雁?」

井上裕人:「彼女を真似た人!」

馬場絵里菜:「東施効顰!」

鈴木秋:「正解です。次の問題!」

井上裕人:「病気じゃないのに、発作が起きると命取りになるものは?」

馬場絵里菜:「歯痛!」

鈴木秋:「正解です。次の問題!」

「三文字!」井上裕人は顎の前で片手を広げ、もう片手で二本指を立て、口から「ずるずる、ずるずる」という音を出した。

馬場絵里菜:「麺食べる?」

鈴木秋:「正解です。次の問題!」

井上裕人:「パス!」

鈴木秋:「次の問題!」

……

二人はまるで息の合ったコンビのように、問題を解いていった。特に馬場絵里菜が驚いたのは、井上裕人が非常に熱心に演技をし、それぞれの表現がほぼ完璧で、説明も非常に的確だったため、彼女は少し考えるだけで答えを当てることができた。