第673話:ゲームは勝つためにあるのよ!

最後、馬場長生と井上裕人の二組は男性が演技をして女性が当てることに決まった。

一方、新田愛美と白川昼は女性が演技をして男性が当てることになった。

試合時間は4分間で、くじ引きの順番により、最初のペアは馬場長生と橋本好美だった。

他の人は後ろに下がり、鈴木秋は他の観客に注意を促さざるを得なかった。「皆さん、ゲームを楽しむ精神を持って、ヒントを出さないようにお願いします。」

「勝ちたい?」

馬場絵里菜が井上裕人の横に立っていると、頭上から突然彼の声が聞こえてきた。

顔を上げると、井上裕人の深い瞳と目が合った。馬場絵里菜は頷いて言った。「もちろんよ。ゲームは勝つためにするものでしょう?そうでなければ何のために遊ぶの?」

それに勝てばルーレットを回して寄付ができる。最終的には井上裕人や井上財閥の名義で寄付されることになるだろうけど、結局は意味のあることだし、寄付する人が誰かは重要ではない。