ローズエンターテインメントは設立されたばかりで、いくつかのタレントと契約しているものの、全て新人であり、これは新会社設立当初の運営モデルでした。
新田愛美のような国民的な大スターが突然会社と契約すると、一気にローズエンターテインメントが注目を集め、他の大手事務所の関心を引くことは間違いありません。
馬場絵里菜は相変わらず、実績を出すまでは全て控えめにすべきだと考えていました。特に彼女にとって経験の少ないエンターテインメント業界では。
足を引っ張られても、何が起きたのかさえ分からないかもしれません。
「もう遅いから、そろそろ帰りましょう」と絵里菜は二人に言いました。
白川昼が「送っていきましょうか?」と尋ねました。
絵里菜は微笑んで首を振り、「結構です。送ってくれる人がいますから」と答えました。