女子も参加するの?
クラスメイトたちはこれを聞いて、思わず台の上の食材を見つめた。それぞれ盆に盛られており、走っていくのは良いとして、女子が肉の盆やジャガイモの盆を持って走り戻ってくるなんて、疲れ果ててしまうのではないか?
「女子は軽いものを選んで取りに行きなさい。先生からもう一度言いますが、安全に気をつけて、無理はしないように」菅野將が言った。
藤井空はクラスのスポーツ特待生で、こういう競技には欠かせない存在だった。
「参加してみない?美味しいものを取ってきてよ!」馬場絵里菜が突然月島の前に寄って、小声で笑いながら尋ねた。
月島がどれだけ速く走れるか、馬場絵里菜が一番よく知っていた。それに、彼女は月島がこういうゲームに参加する姿を見たいと思っていた。
それを聞いて、月島涼は眉をわずかに寄せ、明らかにこういうことに参加するのはあまり好きではないようだったが、口では「君が行って欲しいの?」と言った。