歩いて間もなく、1組の生徒たちは青葉湖畔の広大な平坦な空き地に直接連れて行かれた。
果てしなく広がる翠玉色の湖面が波光を放ち、空と一体となっていた。湖面に映る空までもが翠玉色に染まり、群れをなした鳥たちが旋回していた。
スタッフの解説がタイミングよく響いた。「皆さん、ここが日本の六大淡水湖の一つ、青葉湖です。青葉湖の主な支流は青陽川で、湖の全長は93キロメートル、最大幅は41キロメートル、最高水位の深さは11メートルで、北方第一の湖とも呼ばれています。」
先ほどは部屋の窓から眺めただけだったが、今は湖畔に立ち、より広々とした景色が広がっていた。大海のような荒々しい波ではなく、青葉湖は静かで、まるで空の下で緑の薄絹をまとって眠る少女のようだった。
景勝地は非常によく保護されており、広大な湖岸にはゴミ一つ見当たらず、湖面は清らかで透明だった。ただ眺めているだけで心が晴れやかになる気がした。
「ここは本当にいいところね」馬場絵里菜は今日二度目にそう言った。
東京は経済的に発展しているが、このような自然そのままの景色はなかった。以前、林駆の誕生日に行った温泉ホテルの景色でさえ、ここと比べることはできなかった。
さすが日本の5A級観光地だ。
他のクラスも後から続々と到着し、全員が青葉湖の景色を堪能した後、スタッフが観光カートで到着するのが見えた。
そして全員が不思議そうに見守る中、スタッフたちは湖岸の空き地に階段状の展示台を組み立て、漬け込まれた肉類、シーフード、野菜などが次々と並べられていった。一目見ただけでバーベキュー用の食材だとわかった。
それを見て、人々はすぐに騒がしくなった。
「うわ、バーベキューか?」
「こういう集団活動いいね、好きだ」
「野外でバーベキューなんてやったことないよ」
「学校は俺たちに優しすぎるよ……」
生徒たちは明らかに興奮していた。そして誰かが気づいたのは、湖岸の左右にはすでにバーベキューコンロが設置されており、数えてみるとちょうど10台あった。明らかに1クラスに1台のバーベキューコンロが用意されていた。
ただ、距離が遠すぎてバーベキューコンロの長さははっきりと見えなかった。
「さあ、皆さん、先生のところに集まってください」菅野將が1組の生徒たちに声をかけた。
皆はそれを聞いて、急いで集まった。