048:自分を知る分別

ただのほくろだけなのに。

何の問題があるというの?

白川露依は最初からこのことを気にしていなかった。

夫が義母を連れて病院に検査に行きたがり、嫁として止めることもできず、一緒に付き添うしかなかった。

院長の言葉を聞いて、山下文空もほっとして笑いながら言った。「何もなくて良かった!」

山下おばあさんもほっとして、「問題ないなら、生検はやめましょう」と言った。

資源の無駄遣いだわ。

それを聞いて、山下言野は少し不安になり、山下おばあさんを見て、「生検はやるべきです。安心のためにお金を使うと思えばいいでしょう」と言った。

山下文空は頷いて、「言野の言う通りだ。せっかく来たんだから、生検をしましょう」と言った。

白川露依は何か言いたそうだったが、言葉を飲み込んだ。

院長は笑顔で「では7日後に生検の結果を」と言った。