ただのほくろだけなのに。
何の問題があるというの?
白川露依は最初からこのことを気にしていなかった。
夫が義母を連れて病院に検査に行きたがり、嫁として止めることもできず、一緒に付き添うしかなかった。
院長の言葉を聞いて、山下文空もほっとして笑いながら言った。「何もなくて良かった!」
山下おばあさんもほっとして、「問題ないなら、生検はやめましょう」と言った。
資源の無駄遣いだわ。
それを聞いて、山下言野は少し不安になり、山下おばあさんを見て、「生検はやるべきです。安心のためにお金を使うと思えばいいでしょう」と言った。
山下文空は頷いて、「言野の言う通りだ。せっかく来たんだから、生検をしましょう」と言った。
白川露依は何か言いたそうだったが、言葉を飲み込んだ。
院長は笑顔で「では7日後に生検の結果を」と言った。