言葉が終わると、山下おばあさんは白川露依の方を向いて、「ご苦労様、露依」と言った。
「いいえ、これは私の当然の務めです」
そのとき、山下言野が外から入ってきて、白川露依の手にある荷物を見て、「おばさん、もうすぐ鈴木おばあさんの誕生日なんですか?」と尋ねた。
毎年六月になると、山下おばあさんは西京に行くのが恒例だった。
「うん」白川露依は頷いた。
山下言野は山下おばあさんの側に寄って、「おばあちゃん、私が付き添います」
「いいのよ」山下おばあさんは続けて言った。「あなたは自分の仕事をしなさい」
「最近はそれほど忙しくないんです」山下言野は言った。
山下おばあさんは彼を睨んで、「あなたの顔を見るとイライラするって言わせたいの?」
山下言野:「...」
しばらくして、山下言野は続けて言った。「じゃあ、いつお帰りになりますか?お迎えに行きます」