「臭い!」
黒武は笑いながら言った。「これは言野さんが特別にあなたに送るように頼んだ靴下だよ。一橋さん、賭けは賭けだからね!」
一橋景吾はそこで山下言野との賭けを思い出した。
くそっ!
「言野さんの足がなんでこんなに臭いんだ?」
みんな彼の足が臭いと言っていたが、山下言野の靴下は生物兵器並みだった。
見た目で人を判断してはいけないものだ。
黒武はもちろん一橋景吾に、これらの靴下が基地の男子寮から集めてきたものだとは教えなかった。
若い男たち。
臭い靴下を数週間も溜め込んで、積み重なって発酵していた。
臭くないわけがない。
山下言野がこうしたのは、一橋景吾に教訓を与えるためだった。
黒武は続けて言った。「言野さんが毎週一回送ると言ってました。」
一橋景吾:「...」
山下言野と賭けなどするべきではなかった。