069:独断専行_3

あいにく。

白川露依はまだ反応できていなかった。

——

一方。

南通り。

美人亭の新店。

明日オープンするため、準備することがたくさんあった。

大川素濃は数人の作業員に新しい店の看板を入り口の上に取り付けるよう指示していた。「左側にもう少し、そうそう、そこでいい。」

小林桂代は帳簿を見ながら、隣にいる小林綾乃の方を向いて言った。「綾乃、私たちの店も開店して2ヶ月になるわ。今日、おばさんと会計を清算しましょう。」

大川素濃はいつも「お金に困っていない」と言っていたので、今まで事前に約束していた利益配分をしていなかった。

それを聞いて、小林綾乃は軽く頷いた。「いいわよ、お母さん。開店以来の売上はいくらになるの?」

小林桂代は帳簿の数字を見ながら、「売上は合計で4,820万円、家賃と光熱費、人件費を含めておばさんに支払う分が800万円よ。」