075:目があっても玉を見分けられない!

白川露依は元々美人亭のことをまったく信用していなかった。

しかし、山下おばあさんが美人亭を使い始めてからもう3ヶ月近く経っている。

副作用は全くなく、むしろどんどん綺麗になっていく、この事実は美人亭が本当に効果的だということを認めざるを得なかった。

そして。

顔にそばかすがたくさんあるため、彼女はずっと悩んでいた。

今、美人亭を見ると、まるで救世主を見つけたかのようだった。

そばかすがなければ、毎日外出する前に厚いファンデーションを塗る必要もないのに。

今後すっぴんで外出できることを考えると、白川露依は興奮を抑えられなかった。

山下おばあさんは白川露依を見つめながら、眉を少し上げて、「今になって会員になりたいの?でも遅いわよ!あの時何て言ったかしら、会員はいつでもなれるわけじゃないって」

美人亭は価格が安いものの、その評判を上げるためには、効果が良いだけでなく、話題性も必要だった。

この話題性はお金とは関係ない。

タイミングを掴むだけでいい。

だから、小林綾乃は最初に会員制度を導入した時、半月間の期間限定にすることを考えた。

その半月の間に。

美人亭は2万人以上の会員登録に成功した。

限定版スキンケア製品や会員専用スキンケア製品は会員のみが購入でき、さらに美人亭は毎週会員デーを実施している。

会員でない場合、10倍の価格を払っても非会員向け商品は販売されない。

このようにして。

美人亭は多くのスキンケアブランドの中で頭角を現すことができた。

これを聞いて、白川露依も後悔し、急いで山下おばあさんの手を取って、「お母さん、私を助けてください!美人亭のオーナーとよく知り合いですよね?」山下おばあさんが頼めば、美人亭のオーナーは必ず同意するはずだ。

「助けないわ」山下おばあさんは断固として言った。

人は自分の言動に責任を持つべきだ。

白川露依が当時美人亭を見下していたのだから、教訓を学ぶべきだ。

そうでなければ、彼女は永遠に覚えることができない。

彼女は永遠に人を見下す癖を直せない。

白川露依はため息をついて、「お母さん、私はあなたの義理の娘ですよ、実の!」

「綾乃は私の命の恩人よ!」山下おばあさんは続けて言った:「私は自分の命の恩人に無理を言って、彼女の原則を破らせるわけにはいかないでしょう?」