073:擁護_6

子供の中には彼女に少し似ている子もいて、徳川秋水の失踪条件にも合致していましたが、親子鑑定の結果はやはり否定的でした。

今回こそ光明が見えるのかどうか、彼女にもわかりませんでした。

同じような経験を何度も重ねると、次第に麻痺してしまうものです。

「きっと大丈夫です」鈴木赤玉は言いました。「おばさま、おじさまと何年も探し続けてこられたのですから、天は誠実な人を見捨てないはずです」

「うん」

鈴木赤玉は何気なく目を細めて、「おばさま、では私は準備してきますので、金田おばさんとお話しください」

大口絢は立ち上がって鈴木赤玉の後を追い、「おばあちゃん、お母さんの手伝いに行ってきます」

「ええ」鈴木澪由はうなずきました。

母娘が数歩歩いたところで、大口絢は鈴木赤玉の腕を取り、口元の笑みを隠しきれずに言いました。「お母さん、よかった!あのばあさんがやっと出て行くわ!」