「こんな人!」
「本当に恩知らずね。」
大川お母さんは大川素濃を見つめ、目を細めて言った。「素濃や、私が言うのもなんだけど、桂美の変わりようったら本当にひどいわ。私はあなたの母親なのに、私のことを見下してもいいけど、あなたの顔くらい立ててくれてもいいはずでしょう。でも彼女ったら、私が青葉市に来てこんなに長い間、一度も会いに来なかったのよ!」
大川素濃は頷き、母の言葉に同意した。「二番目の姉さんは確かに変わりましたね。お母さんのことだけでなく、大姉さんのことまで見下すようになってしまって。」
それを聞いて、大川お母さんは目を見開いた。「桂代のことまで見下すの?」
これは大川お母さんが予想していなかったことだった。
田舎から来た年配の女性である自分を見下すだけだと思っていたのに、心を尽くしてきた姉の桂代までも見下すとは。