077:恐ろしい実力、身分を明かす_6

黄ばみが消えた。

山本世月は目を見開いた。

目の錯覚だろうか?

そのとき、メイドが山本世月に栄養剤を持ってきた。山本世月はメイドに向かって「大谷おばさん、私の顔、前ほど黄ばんでないでしょう?」と尋ねた。

大谷おばさんは渡辺家で長年働いており、普段から山本世月とは仲が良かった。その言葉を聞いて頷きながら「はい、奥様。私たちも内々で話していたんですよ!最近お肌の調子がとても良くなったと皆が言っていました」と答えた。

山本世月は甘いものが大好きだった。周知の通り、糖分が肌のコラーゲンと化学反応を起こすと糖化最終生成物ができ、それによって肌の老化が進み、肌の黄ばみやニキビの原因となる...

そのため、山本世月の肌は以前とても黄ばんでいて、外出する時はいつもBBクリームを塗り、重要な場面では、メイクアップアーティストを自宅に呼んでフルメイクをしてもらっていた。

大谷おばさんは続けて「奥様、皆さんスキンケア製品を変えられたのではないかと噂していますよ!」と言った。

スキンケア製品を変えた?

その言葉を聞いて、山本世月は何かを思い出したようだった。

最近、娘が外から持ち帰ってきたスキンケア製品に変えたのだ。最初は試しに使ってみただけだったのに、こんなに効果があるとは思わなかった。

山本世月は頷き、傍らにあった美人亭を取り出して「これに変えたの」と言った。

美人亭を見て、大谷おばさんは笑いながら「あら、奥様もこのスキンケア製品をお使いなんですね!」と言った。

「あなたも使っているの?」山本世月は興味深そうに尋ねた。

大谷おばさんは首を振って「いいえいいえ、私はこの年でスキンケアなんて...娘が使っているんです。娘が言うには、このブランドのスキンケア製品はとても良いけれど、よく品切れになるそうです。この美白クリームなんて、もう長い間品切れで、会員でも買えないそうですよ!」

山本世月は驚いた。

普通のスキンケア製品だと思っていたのに、こんなに人気があるとは。

「本当?」山本世月は尋ねた。「この会社の製品はそんなに良いの?」

大谷おばさんは笑いながら「ええ!娘は思春期の時にニキビ跡がたくさんできて、凸凹が全然治らなかったんですが、蓮の露を使い始めて一ヶ月も経たないうちにニキビ跡が消えたんですよ!」