その言葉を聞いて、大川お母さんは一瞬言葉を失い、ただ口をとがらせて「あなたったら、私と同じ気持ちになれないのね!」
大川素濃は母親と無駄話をする気もなく、千元を取り出して母親に渡しながら「お姉さんは魚が好きだから、今晩はハタを買って料理してください。綾乃の好きな千切り胃袋の和え物も忘れないでくださいね!お母さんの料理は美味しいから、今晩みんなに腕前を見せてあげてください」
大川お母さんは最初怒っていたが、最後の言葉を聞いて思わず口角が上がり、笑いながら「私の料理の上手さは村で評判なのよ!」
娘がそこまで言うなら、しぶしぶ腕前を披露してあげようかしら。
昼食後、大川お母さんは買い物かごを持って市場へ向かった。
安い野菜を買うため、大川お母さんは近道を避けて2時間もバスに乗り、やっと東部市場に着いた。