「それに、この団地には保育所と幼稚園があり、コミュニティ病院も完備されています。東側には高齢者活動センターがあり、そちらには防音設備があるので、広場ダンスの音も聞こえてきません」
販売員は熱心に説明し、小林桂代と大川素濃も真剣に聞いていた。
大川素濃は小声で言った。「お姉さん、ここはいいわね。やっぱり綾乃の目が確かだわ」
銀杏通りの家と比べると。
帝苑マンションを天国と呼んでも過言ではない。
小林桂代は頷いて、「確かにいいわね。ただ、価格と管理費が少し高いわ」と言った。
帝苑マンションはすべて大型フラットで、最小の部屋でも1500万円だった。
管理費は月平均5、6千元で、一般人の月給とほぼ同じだった。
冗談で、宝くじに当たってもここの家は買えても、高額な管理費は払えないと言う人もいた。
大川素濃は笑って言った。「確かに高いけど、それだけの価値はあるわ!さっき来る途中でアルパカも見たのよ」
良質なアルパカ一頭が10万元もする。
公園で見るにも入場料が必要だ。
どこの団地でアルパカを飼えるというの?
しかも団地内の景色も非常に美しく、広々としているだけでなく、至る所に東屋や楼閣、假山や水榭があり、和国風情が豊かだった。
すぐに5号棟の28階に着いた。
小林綾乃は大型フラットに立ち、川の景色を眺めていた。そよ風が吹いて彼女の髪を乱し、もともと立体的な顔立ちと、まるで物語るような美しい桃花眼が一層輝いて目を奪うようだった。
女性は女性の美しさをより理解できる。
販売員は見とれて、しばらく反応できなかった。「小林さん、本当にお綺麗ですね。まるで...まるで仙女のようです」
販売員は最初、小林綾乃を大スターに例えようと思った。
しかし、よく考えてみても、小林綾乃より美しい芸能人を思いつかなかった。
やはり仙女の方が彼女にぴったりだった!
「ありがとう」小林綾乃は少し振り返った。
彼女が笑うとさらに美しく、販売員は彼女に魅了されそうになり、一瞬呆然として「い、いえ...」と言った。
帝苑マンションの部屋はすべて内装済みで、オーナーが気に入らなければ取り壊して新しく装飾し、気に入れば家具を買うだけですぐに引っ越せる。