城井お母さんは頷いた。
小林桂美は目を細めた。桐山おばあさんの息子は桐山明涛といって、今年48歳くらいで、とても優秀な人物だった。家柄も良く、当時青葉市立大学の校花(キャンパスクイーン)と結婚し、一時は羽振りが良かった。
城井定邦は桐山明涛が美人と結婚したのを見て、自分も美人を探そうと思い、ちょうどその時、小林桂美は彼らのクラスの花形だった。
一方は美人が好き。
もう一方は地元の人と結婚したかった。
そうしているうちに二人は付き合うようになり、思いがけない妊娠をした。
でも、桐山明涛と小林桂代にはいったいどんな関係があるのだろう?
小林桂美は非常に不思議に思い、続けて尋ねた。「明涛兄さんはこの数年、麗国での生活はどうですか?今何人子供がいるんですか?」
「彼は十数年前に離婚してるわよ。子供なんていないわ」