これでもなかなか手に入らないのよ。
「ダフ屋でも買えないの?」小林桂美は驚いた様子で尋ねた。
中村てんてんは頷いて、「そうなの。しかも数百円のものが今では数千円にまで高騰してるのよ!」
それを聞いて、小林桂美はほっと胸をなでおろした。
きっと自分の記憶違いだったのだろう!
小林桂代と大川素濃のような無認可製品が、そんなに凄いはずがない。人々が列を作って買いに来るなんて?
しかし、考えてみると小林桂美はまだ少し不安で、続けて尋ねた:「その美人亭の店はどこにあるの?」
「新店は北定区の方よ。お姉さん、行くなら新店がいいわよ!旧店の方は何日も前から予約が必要なの!」城井芳子はこのフェニックスを北定区で並んで買えたので、小林桂美にも北定区での購入を勧めた。
北定区?
これを聞いて、小林桂美は美人亭が小林桂代のものではないとさらに確信した。