090:絶縁!_8

城井芳子は言った。「私たちは同じ指導教官の下で学んだんです。彼は私より3学年上で、薬剤部の主任です」

そう言いながら、城井芳子は何かを見つけたように笑って言った。「前にいるのが私の先輩のようです」

そう言って、城井芳子は声をかけた。「中島先輩」

声を聞いて、白衣を着た男性が振り返って城井芳子を見て、笑顔でこちらに歩いてきた。「芳子」

城井芳子は続けて言った。「中島先輩、こちらは私のいとこの兄と、お嫂さんです」

中島一興は二人を見て笑顔で言った。「城井さん、私は中島一興です」

小林桂美は、城井芳子を通じて青葉総合病院の主任と知り合えるとは思ってもみなかったので、とても光栄に感じた。

これが社会的なコネの重要性だ。

城井家の者は皆、青葉市の地元の人で、しかも皆非常に優秀だから、彼らの知り合いも一人一人が優秀な人ばかりだ。