あんな顔で小林綾乃のLINEを求めるなんて。
小林綾乃は絶対に源良江を断るはずだ!
だって小林綾乃が好きなのは自分なんだから。
自分の方が源良江よりずっとイケメンだし。
そう考えると、秋山春樹は背筋を伸ばし、顔には自信に満ちた表情が浮かんだ。
そのとき、小林綾乃は源良江に軽く頷いて言った。「いいよ、今度私たち四人にタピオカミルクティーを奢ってね。」
タピオカミルクティー?
源良江は一瞬呆然としたが、すぐに我に返って「僕、僕が奢っていいの?」
彼は誰かにタピオカミルクティーを奢ったことなんて一度もなかった。
奢りたくないわけじゃない。
機会がなかっただけだ。
小林綾乃は眉を少し上げて「あなたが良ければね。」
「いいよいいよ」源良江は慌てて頷いた。「すごく喜んで。」
小林綾乃はスマホを取り出して「あなたが私をスキャンする?それとも私があなたをスキャンする?」