「鍼灸の技術なら教えてあげられるけど、薬草や薬理学について理解していると言われても、信じられないわ。たった三日の間で、どうしてそんなことが分かるはずがないでしょう。
薬草の識別は基本中の基本で、一つの間違いも許されないのよ」
自分の専門分野について、吉川先生は非常に厳しかった。
現代人で薬草を知る人は少なく、たとえ杉本瑠璃に多少の知識があったとしても、三日間で彼の薬草をすべて識別することは不可能だと思われた。
そのため、吉川先生は杉本瑠璃の言葉に誇張があると感じていた。
杉本瑠璃も吉川先生の心配を理解していた。それは当然のことだった。
「では、師匠、私の実力を試してみませんか?」
吉川先生は眉を上げた。この弟子は自信満々だな。よし、杉本瑠璃の自信を打ち砕いてやろう。