「それもそうだな。証人を探すのは簡単だ。お前たちが負けて逃げ出すんじゃないかと心配していたところだ!」
山本颯真は面子を保つため、証人を探すことを主張した。
すぐに、大会の中から重要な証人が見つかった。その証人はこの翡翠協会の副会長で、業界で非常に信頼されている人物だった。
このような人物が証人となることに、杉本瑠璃は納得した。
そして、勝負が始まった。
山本颯真は傲慢な態度で部下たちを連れて原石を探しに行った。一方、杉本瑠璃たち三人はすぐには動かなかった。
「山田社長、私と父が買う原石には、あなたのお金は使いません。ただし、私たちが買う原石は、あなたと山本颯真との勝負の一部として計算してもらえますか?それでよろしいでしょうか?」
山田ひろしは杉本瑠璃と杉本律人にどれくらいの予算を与えるべきか考えていたところだったが、杉本瑠璃が自分のお金で原石を買うと申し出て、それを勝負の一部として計算することを提案してきたことは、むしろ願ってもないことだった。