第77章 驚きの決断

杉本瑠璃は平然と、静かにそこに立ち、表情は穏やかで、目には光が宿っていた。

ゆっくりと言った。「もし私の記憶が正しければ、勝負を申し出たのはあなたです。途中で何度も卑怯な真似をしましたが、私はあなたに手加減していました。すべてはあなたの意思でしたから、負けたのは実力不足のせいです」

杉本瑠璃の言うことは正しかった。すべては彼の意思であり、さらには言い訳して有利な立場に立とうとしたが、結局有利になるどころか、かなりの打撃を受けることになった。

とにかく、天国と地獄を行き来するような感覚に、彼は心身ともに疲れ果て、完全に打ちのめされていた。

今の鈴木智也は、まるで道化師か操り人形のような気分だった。すべての主導権は杉本瑠璃の手の中にあった。

杉本瑠璃が好きなように遊べば良い、彼には抵抗する余地すらなかった。