案の定、鈴木智也の方から緑色が磨き出され、原石切りの作業員は急いで水をかけ、窓の部分を布で拭いた。
みずみずしく透き通った翠緑色が一気に現れ、とても美しく見えた。
「氷種だ!」
鈴木智也は感嘆の声を上げた。彼は生涯で多くの翡翠を選んできたが、氷種は一度しか選んだことがなく、それも数年前のことだった。
翡翠の種類は、実に多岐にわたる。
最高級なのは古坑のガラス種で、次いで高氷種、そして氷種、水種、豆種、油青種などがある。
もちろん、これらの種類だけで翡翠の価値が決まるわけではない。
高氷種の翡翠でも、内部に綿くずや亀裂があれば、透明度の高い氷種や水種より価値が下がる。
また、産出量が少なく希少な翡翠は非常に高価である。以前杉本瑠璃が解いた三色翡翠のように、縁起が良く、非常に珍しい翡翠は価格も非常に高い。