第84章 重大な打撃

残りの十数個の翡翠が全て解かれた時、もはや誰も言葉を発することができず、ただ静かに見つめ、鑑賞し、黙々と興奮していた。

黄翡翠、赤翡翠、紫翡翠、墨翠など、ありとあらゆるものがあり、三色翡翠も一つ、さらには人々を驚嘆させる五福の翡翠まであった。

五福の翡翠は、緑、紫、黄、赤、白の五色がグラデーションのように組み合わさり、輝く透明感、なめらかな手触り、壁面は透き通り、優雅で生き生きとしていた。

この種の翡翠は非常に縁起が良く、瑞々しく祥和な意味があり、さらには大きな運気を表すとも言われている。五福の翡翠を一つ所有するだけでも極めて大きな運が必要だが、五福の翡翠を解き出すことができるというのは、運気が天を突き抜けるほどだということを意味する。

元々、杉本瑠璃があの大型の古坑ガラス種エンペラーグリーン翡翠を解き出した時点で、すでに完全に勝利していた。

今や残りの十数個の原石も全て解かれ、その中の一つ一つの翡翠が極めて貴重な最高級品であり、その五福の翡翠に至っては人々の目を眩ませ、感嘆の声を上げさせた。

まさに、杉本瑠璃は完璧に、圧倒的に勝利したのだ!

五十数個の原石が同時に翡翠を産出し、二つの古坑ガラス種エンペラーグリーン、様々な最高級翡翠に加えて五福の翡翠、どれを一つ取り出しても、絶対的な優位性で山本颯真を圧倒するものばかりだった。

山本颯真は負けた。

しかも完全に負けた。

杉本瑠璃は振り向いて、人に支えられている山本颯真を見つめ、笑いながら言った。「山本社長、いえ、また間違えました。山本さんと呼ぶべきでしたね。この勝負、申し訳ありませんが、私がうっかり勝ってしまいました。」

「違う、お前が勝つはずがない、これには絶対に何か問題がある、私は全て手配していたのに、どうしてお前が勝てるんだ!」

山本颯真は今や頭が混乱し、ただ頭の中がぐるぐると回り、目の前の全てを信じることができなかった。

確かに杉本瑠璃の原石を取り替えさせたはずなのに、結果がこうなるはずがない。

絶対に何か問題がある、どこかに必ず問題がある。

そうだ!

原石を取り替えるのを手伝った奴!

山本颯真は周りを見回し、ついに彼が買収し、原石の取り替えを手伝わせた男を見つけ、すぐさま駆け寄って、男の襟首を掴んだ。