第100章 変態の集まり

コホン、コホン!

鈴木てんいちは軽く咳をして、「兄弟、そんなことを言うなよ。特に高橋智樹の前では」と言った。

高橋智樹は杉本瑠璃に一撃で吹き飛ばされ、今も保健室にいる。もし高橋智樹が風間海斗のその言葉を聞いたら、大変なことになるぞ!

風間海斗は鈴木てんいちをしばらく見つめた後、力なく「お前もまだ良心があるんだな」と言った。

「これは良心の問題じゃない。原則の問題だ」

そう言いながら、鈴木てんいちは声を落として、風間海斗に小声で「高橋智樹でさえ一撃で倒されたんだ。俺は追いかける勇気なんてない。命が惜しいからな」と言った。

風間海斗は鈴木てんいちが何か重要なことを言うと思っていたが、結局それだけだった。白目を向けて、もう相手にしなかった。

傍らで本をめくっていた杉本瑠璃は、ふわりと「まだ少しは分別があるようね」と言った。