今日の羽田和彦は相変わらず派手で目立つ路線を行き、まるで誰もが彼の粋な振る舞いを知るべきだと言わんばかりだった。
羽田和彦のそんな派手さに比べ、杉本瑠璃は三島悠羽の方が好ましく感じていた。
三島悠羽を見かけるたびに、彼は質素な服装をしているのに、言葉では表現できない魅力があった。どんなにシンプルな色でも、彼が着ると人々の目を引くのだった。
杉本瑠璃は気づいていなかったが、今や彼女は誰を見ても無意識のうちに三島悠羽と比べてしまうようになっていた。
「せっかくの来賓なのに、後ろで蜂や蝶を引き寄せるなんて、さすが羽田様らしいわね」
杉本瑠璃は、多くの女子学生の熱い視線が羽田和彦に注がれているのを見ていた。同時に、その熱い視線は杉本瑠璃をも焼き付けていた。
彼女は女子学生たちの敵になるつもりはなかった。すでに十分有名なのだから、これ以上有名になる必要はなかった。