第110章 計略成功、原西に動き

「蒼、鈴木ゆうすけ、練習を始めましょう。目立ちたがる人たちのことは気にしないで」

桐生誠一は安藤颯に一切配慮を示さなかった。安藤颯の下心が見透かされていないと思っているのか、いつも女性を利用するなんて、気持ち悪い!

杉本瑠璃は頷き、鈴木ゆうすけを見て、「行きましょう、まずはお互いを知り合いましょう」

鈴木ゆうすけは素直に杉本瑠璃について行き、桐生誠一は自分のグループのメンバーを整理し、みんなで役割と編成について検討し始めた。

杉本瑠璃が以前から学校の発表会があり、新入生が出し物をすることを話していたので、桐生誠一はすでに台本を考えていた。今は役を割り当て、台詞を配布して、練習を始めるだけだった。

杉本瑠璃のグループは二人だけなので、より簡単に解決できた。演奏する曲を決めて、練習を始めればよかった。