第125章 黒幕、暴かれる(4)

結局この杉本瑠璃は何を仕掛けたのか、山本竜也は少し不安になった。杉本瑠璃という人物は神秘的で、理解しがたい存在だと感じていた。

杉本瑠璃は山本竜也を一瞥しただけで、さらに尋ねた。「あなたではないのに、なぜさっき自分がやったと認めたのですか?本当に薬を入れた人が誰か知っていますか?」

山本竜也は心臓が飛び出しそうになった。今の状況が理解できず、ただ雰囲気があまりにも不気味で、遠野小川を止めたかったが、どうすることもできなかった。

遠野小川は再び苦しそうに口を開いた。「誰が薬を入れたのか分かりません。私が認めたのは、山本主任が私のところに来て、認めるように強要したからです。」

轟!

何?

山本主任?

山本竜也という主任以外に、紅葉学園には二人目の山本主任はいないはずだ。

全員が山本竜也を見つめ、山本竜也の顔は一瞬にして真っ黒になった。同僚たちと校長にそのような目で見られて、山本竜也が平静でいられるはずがなかった。

「遠野小川、でたらめを言うな。はっきりと君が私のところに来て、鈴木ゆうすけと確執があったから薬を入れた、ただ鬱憤を晴らしたかっただけだと認めたじゃないか。それなのに今度は私を誹謗中傷するのか。言いなさい、遠野小川、誰かに強要されてそう言っているのか?もし本当にそうなら、紅葉学園の全教師が君を守るが、今日もし私を無闇に誹謗中傷するなら、簡単には済まないぞ!」

山本竜也は半ば誘導的、半ば脅迫的な口調で言った。遠野小川に頭があれば、どうすべきか分かるはずだ。彼の家族の将来は自分の手の中にある。遠野小川が自分の脅しを理解できないはずがない。

しかし残念なことに、遠野小川は山本竜也の言葉を全く聞いていないかのように、一切態度を変えなかった。

杉本瑠璃は冷笑して、さらに尋ねた。「遠野小川、山本竜也主任に強要されたと言いましたが、どのように強要されたのですか?なぜ彼を恐れているのですか?」