第180章 杉本瑠璃の反撃(9)

杉本瑠璃が予想もしなかったことに、三島悠羽は斎藤きくこの質問に答えたのだ。

「私は食事を済ませました。杉本先生に付き合うだけです」

ぷっ!

杉本瑠璃は水を飲んでいて、むせそうになった。斎藤きくこも完全に呆然としていた。三島様は冷たくて女性に関わらないと聞いていたのに、今の発言は彼女の質問に答えたのではないか?

それに...今の聞き間違いではないよね。三島様は既に食事を済ませていて、わざわざ杉本瑠璃に付き合うために来たと言ったのだ。これは...あまりにも不思議すぎる。

斎藤きくこだけでなく、桐生誠一も違和感を感じていた。桐生誠一は常に杉本瑠璃に注目していたので、三島悠羽のこの行動に脅威を感じていた。

「蒼、私たち法学部の学生が集まりたいと言っているんだ。君も誘いたいと思って。きくちゃんも参加すると言ってくれたよ」