第188章 お風呂を手伝えと言うの?(2)

「だめ、だめ!」

杉本瑠璃は慌てて何度も頭を振り、三島悠羽が体にぴったりとしたスイムパンツを着て水中にいる光景を頭から振り払おうとした。自分を内心で責めながら、いつの間にこんな****になってしまったのかと思った!

「間違えた、取り替えて!」二度目は、杉本瑠璃は無駄話をせずに、三島悠羽の手からぴったりとしたスイムパンツを奪い取り、すぐに部屋を出た。

今度は慎重になり、恥ずかしがって適当に選ぶことはせず、下着の山の中から慎重に一枚を選び出し、しばらく確認してから問題ないと判断して、再び持って入った。

今回、三島悠羽は何も言わなかったが、彼の顔の笑みは変わらなかった。杉本瑠璃は何もなかったかのように、自分を慰めた。

湯温を確かめてから振り返って三島悠羽の服を脱がせようとした時、彼の上着がいつの間にか消えていることに気づいた。彼女は全く気付いていなかった。

杉本瑠璃が振り向くと、三島悠羽は両手を広げた。「杉本先生、始められますよ。」

なぜか、同じ意味の言葉でも、三島悠羽の口から出ると、いつも人の心をくすぐるような、真面目な中にも人の心の邪念を掻き立てるものがあった。

今のように、三島悠羽が両手を広げ、上半身裸で、「始められます」などと言うと、彼を「痛めつけたい」という衝動に駆られてしまう。

杉本瑠璃は心の中で衝動を抑え、厳しく自制した。三島悠羽という男には特別な魔力があり、人を普段とは違う状態にし、心の奥底に隠された暗い部分を引き出すのだ。

杉本瑠璃は深く息を吸い、感情を落ち着かせてから三島悠羽に近づいた。下を向いて見ると、三島悠羽の引き締まった胸板、セクシーな鎖骨が、独特の魅力を放っていた。

杉本瑠璃は思わず唾を飲み込んだ。三島悠羽は目を細め、危険な弧を描いたが、これは杉本瑠璃が気付かなかったことだった。

三島悠羽のズボンを見て、杉本瑠璃の顔が再び赤くなった。前回三島悠羽のズボンを脱がせたのは、彼が意識を失っているときだった。今、意識のある三島悠羽の前で、彼のズボンを脱がすなんて……

杉本瑠璃はどうしていいか分からなくなった。どうしよう?本当に脱がせるの?

彼女は躊躇し、手を伸ばしては引っ込めた。