頭を入れると、三島悠羽が浴槽に浸かっているのが見えた。眠っているようには見えず、後頭部しか見えなかった。
「悠羽、聞こえる?」
三島悠羽からは返事がなかった。
杉本瑠璃は眉をひそめ、何か様子がおかしいと感じた。「悠羽、具合が悪いの?」
三島悠羽がこんな様子を見せることは珍しく、杉本瑠璃はもう質問せずに浴室に入り、急いで彼の側へ向かった。
横顔が見えただけだったが、無表情で、今とても苦しんでいることは明らかだった。珍しく眉をひそめ、顔色は死人のように青ざめ、両手で浴槽の縁を強く掴んでいて、関節が浮き出るほど力が入っていた。
「悠羽、発作が起きたの?どこが具合悪いの?」この時、杉本瑠璃は男女の別など気にしていられなかった。三島悠羽の様子が明らかにおかしかったからだ。