長い間悩んだ末、杉本瑠璃は思い切って決心した。
取るしかない!
顔を赤らめながら、杉本瑠璃は引き出しから見もせずに適当に下着を一枚掴み、ズボンと一緒に持ってきた。
杉本瑠璃が服を選び終えて戻ってくると、三島悠羽がまだその場で動かず、彼女を待っていた。
「お風呂に入るんじゃなかったの?」
杉本瑠璃は服を手に持ったまま、少し驚いて三島悠羽を見つめた。
下着を取るか迷っている間に随分時間がかかってしまい、もう三島悠羽は入浴しているだろうと思っていたのに、戻ってみると彼はまだお風呂に入っていなかった。
三島悠羽は真面目な表情で杉本瑠璃を見つめ、そして言った。「ええ、お風呂に入りたいんですが、杉本先生にお手数をおかけします。」
えっ!
杉本瑠璃は一瞬固まり、頭が一時的にフリーズした。お手数?
お手数って何?
「もしかして...私に手伝ってほしいってこと?」杉本瑠璃は大胆にも心の疑問を口にした。
杉本瑠璃の驚きに対し、三島悠羽は明らかに落ち着いていて、まるでそれがごく普通のことであるかのようだった。
「杉本先生は賢いですね。では、よろしくお願いします。」
杉本瑠璃は口を大きく開け、驚きの表情を浮かべ、信じられない様子で、前に進み出て手を伸ばし、三島悠羽の額に手を当て、そして自分の額も触ってみた。
「熱くないじゃない!」熱がないのなら、三島悠羽のどこかがおかしくなって、突拍子もない考えで彼女に入浴を手伝わせようとしているのか!
これは...これは本当に常識外れだよ。
「もしかして杉本先生はお嫌ですか?」三島悠羽は目尻を少し上げ、柔らかく長い声で言った。
うーん...
そんなこと聞く必要があるのか、もちろん嫌に決まっている。彼女はメイドでもないし、三島悠羽の親密なパートナーでもない。変態でもない限り、誰が男性の入浴を手伝いたがるだろうか。
「明らかに、着替えは手伝えますが、お風呂は...」杉本瑠璃は言葉を続けなかったが、その意味は十分明確だった。
「ふふ、杉本先生は考えすぎですよ。私は単に着替えを手伝っていただきたいだけです。お風呂に関しては、今の私の体調なら、まだ杉本先生にご迷惑をおかけするほどではありません。将来はあるかもしれませんが。」
ふぅ!