第218章 一躍千里(その17)

源様は依然として羽田和彦を睨みつけ、傲慢に冷笑して言った。「この醤油は安くないな。五千万の醤油か、アフリカの難民を救済するつもりか!」

プッ!

杉本瑠璃は源様の言葉を聞いて、思わず笑ってしまった。やはり老いた子供のようで、彼女の師匠と同じだった。

羽田和彦も笑いたかったが、源様に睨まれていたので、笑うのを我慢して顔が引きつっていた。

羽田真央は遠慮なく笑い、息が切れるほど笑いながら、源様に親指を立てて「源おじいさん、そうやって懲らしめてあげてください!」

源様は羽田真央のことを気に入っていて、彼女に向かってウインクをして、分かっているという意思表示をした。

杉本瑠璃もうなずいて、完全に同意を示した。羽田和彦は周りを見回して、この数人が結託して彼をからかっていることに言葉を失った。