三島悠羽は誇らしげに笑って言った。「後悔させてやればいい。人生には、最後の打撃に耐えられなくなる前に、まず後悔というものを味わわせないとね」
「まだゆっくりと弄んでいくつもり?」杉本瑠璃は、三島悠羽が望めば、いつでも三島聡を破滅させられると感じていた。
三島悠羽は杉本瑠璃を抱き寄せながら言った。「長い人生だからね、そばに数人のクズを置いておいて、退屈したときに引っ張り出して、いじめてやる。それが心身の健康にいいんだよ」
プッ!
杉本瑠璃は本当に三島悠羽に脱帽した。彼の頭を解剖して、中身がどうなっているのか見てみたいくらいだった。
この考え方は、本当に...変態的だ!
でも、よく考えてみると、なるほどと思える。
気に入らない奴らを時々いじめるのは、かなり気持ちいいことだろう。
うん、この点は、三島悠羽から学ばなければ。
「そうだ!」杉本瑠璃は以前三島おじいさまから渡された封筒を思い出し、急いで取り出して三島悠羽に渡した。
「これは、あなたのお母様があなたの将来の妻に残した株式よ。三島グループの5パーセントの株式だから、あなたに渡すわ」
杉本瑠璃がこの株式を受け取ったのは、自分のものにしたいわけではなく、この5パーセントの株式を手に入れることで、将来誰かが三島悠羽から三島グループの株式を奪おうとしても、それが保証になると考えたからだ。
5パーセントは多くはないが、多くの場合、決定的な役割を果たすのは1パーセントだ。
三島悠羽は封筒を受け取らず、押し返して杉本瑠璃を見つめながら言った。「今何て言った?」
杉本瑠璃は一瞬戸惑い、そして言った。「この三島グループの5パーセントの株式は、あなたのお母様があなたの奥さんに残したものだから、私が取り戻してきたの」
三島悠羽は頷いて言った。「母が私の妻に残したものなら、なぜ私に渡すんだ?自分で持っていればいい」
三島悠羽は少し間を置いて、杉本瑠璃をじっと見つめながら言った。「それとも...逃げ出す気?」
プッ!
杉本瑠璃は吹き出しそうになったが、よく考えてみれば、確かにそうだ。
この5パーセントの株式は三島悠羽の妻のものであり、今の彼女は三島悠羽の妻なのだ!
杉本瑠璃は頷いて言った。「うん...じゃあ、この5パーセントは私が預かっておくわ。必要になったら言ってね、私が管理しておくから」