とにかく、杉本瑠璃は、あまり信頼できない理由で昇格を重ね、正式な大会に進出することができた。
正式な大会は100人で構成され、その後、ラウンドごとに選抜が行われ、各ラウンドには異なるルールがある。
杉本瑠璃は、このオーディションにもルールがあることを知って、やっと安心した。
以前のような信頼できない気まぐれな選考だったら、最後まで残れるか本当に心配だった。
彼女は10万元にも興味がなく、スターになることにも興味がなかった。
安藤間と水無瀬元宗に会いに行くことについても、杉本瑠璃はさらに興味がなかった。理由は単純で、すでに会ったことがあり、彼らが一般人と何も変わらないと感じたからだ。
もし落選した人たちが杉本瑠璃の心の中の考えを知ったら、きっと彼女を思いっきり殴りたくなるだろう。
ただの端役なのに、正式な大会まで進出してしまった。真剣に競争している彼らにとって、これはどういうことだろうか。
「皆さん、まず、ユニバースメディアを代表して、厳しい予選を通過し、二次選考に進んだ皆さんにお祝いを申し上げます。皆さんはエリートです。自分自身に拍手を送りましょう!」
ユニバースメディア株式会社の上級管理職が、予選を通過した学生全員を集め、これからの予定について説明した。
上級管理職の言葉が終わるや否や、選ばれた学生たち全員が拍手して祝い始めた。
これらの学生の中には、紅葉学園の学生だけでなく、全国各地からの学生がいた。
紅葉学園からの合格者も一部に過ぎず、これらの枠は主催者のユニバースメディアが約束していたものだった。
杉本瑠璃が見たところ、石川静香と安藤颯も合格していた。どうやら今回は彼らも準備万端で、この機会を利用してユニバースメディア株式会社に入りたいようだった。
彼ら二人の状況は実際似ていて、石川静香は父親が失脚し、頼りにしていた山本家も今は勢いを失っており、彼女は自力で頑張るしかなかった。
一方、安藤颯は常に女性に依存し、女性を通じて自己実現を図ろうとしていた。
そして、ユニバースは彼にとってチャンスであり、このチャンスを掴めば芸能界に入れる。
安藤颯は常に自信に満ちており、自分の容姿と処世術で必ず成功できると信じていた。
しかし、安藤颯が予想外だったのは、ここで杉本瑠璃に会うことだった。