第278章 お前らの目を潰してやる!(22)

「土地収用の件は、藤原春樹たちに任せておいて。日向あきら、あずきちゃん、あなたたち二人の任務は水瀬家の調査よ」

杉本瑠璃は学校を出た後、まず日向あきらとあずきちゃんを訪ねた。今後の発展のために、杉本瑠璃はすでにビジネス街の高層ビルを購入しており、将来の会社の拠点として使用する予定だった。

この期間、パラダイスの事業は順調に進んでおり、Y市では既にセレブ婦人や令嬢たちの集まる場所となっていた。

事業が軌道に乗った後、日向あきらは杉本瑠璃から藤原春樹とあずきちゃんの元へ手伝いに派遣され、ついでにこの高層ビルの管理も任されて、準備作業を行っていた。

日向あきらはこの方面に長けており、杉本瑠璃が心配する必要は全くなかった。

「蒼、本当に水瀬家を調査するの?」日向あきらは真剣な表情で尋ねた。

あずきちゃんもうなずきながら、杉本瑠璃を見つめて言った。「ボス、水瀬家は簡単な相手じゃないよ。調査しなくても、彼らがバックグラウンドを持っていることは分かってる。しかもそれは小さなものじゃない。私たちも急速に発展してきたけど、水瀬家と戦っても勝ち目はないと思う」

あずきちゃんは恐れているわけではなく、現時点での彼らの力ではまだ不十分だと感じていた。軽率に水瀬家と対立するのは賢明ではないと考えていた。

水瀬家は山本家とは違う。山本家は少しばかりの事業を持つ商人に過ぎないが、水瀬家ははるかに複雑だった。

「心配いらないわ。私はただ水瀬家の調査を依頼しただけよ。この件は急ぐ必要はないから、ゆっくり進めてください。それに、傭兵を二人付けることもできる。一緒に調査を進めてもらえるわ。ただし、不用意に相手を刺激してはいけない。今の時点で水瀬家と衝突するつもりはないけれど、いつかは必ず水瀬家に手を出すつもりよ。水瀬家に弱点がないはずはないわ。

そう、水瀬家は確かに複雑よ。でも複雑であればあるほど、私たちにとって有利。調査の方向性も増えるわ」

杉本瑠璃はすでに計画を立てていた。水瀬家には手を出すつもりだが、いつ、どのように動くかは、あずきちゃんと日向あきらが何を見つけられるかにかかっていた。

日向あきらとあずきちゃんはこれを聞いて安心した。彼らは杉本瑠璃が水瀬家の徹底調査を命じたのは、すぐにでも水瀬家と対立するつもりだと思っていたのだ。