第304章 威風堂々(8)

医学部には女子学生が少なく、特に杉本瑠璃のような女子は珍しかった。

紅葉学園の医学部に在籍している女子学生は、ほとんどが少し男っぽい性格をしていた。

杉本瑠璃は生まれつき美しく、男っぽさとは全く無縁だったが、実際にはとても強い心を持っていて、それは珍しいことだった。

「そういえば、なぜ医学部に来たの?経済学部が合わないと思って、もう一つの専攻を学びたいと思ったの?」

鈴木光男も、実は少し噂好きな性格だった。

最初は杉本瑠璃と親しくなかったため、クールな態度を取っていたが、彼女と少し話をしているうちに、本性が出てきた。

杉本瑠璃はそのような男子が嫌いではなかった。それに、彼女の目的は紅葉学園の医学部で良い人材を見つけ、将来に備えることだった。

だから、当然態度を良くして、少なくとも良好な関係を築いておかなければならなかった。後で引き抜きやすくするためにも。