そんな杉本瑠璃を見て、鈴木光男は少し戸惑った。彼は杉本瑠璃が来てからずっと、低姿勢を保っていると思っていた。
三島悠羽の専属医師という立場にもかかわらず傲慢にならず、彼らが出した難題にも文句を言わずに一つ一つ受け入れていた。
杉本瑠璃はとても話しやすい人だと思っていたが、まさか……
それは全て見せかけだったのだ!
全て嘘だったのだ!
そうだ!
嘘だったのだ!
誰が杉本瑠璃は気が優しいと言ったのか?誰が彼女は虐められやすいと言ったのか?
くそっ!
結局のところ、杉本瑠璃こそが完全な腹黒野郎で、解剖学の教授よりも腹黒かったのだ!
鈴木光男は突然、みんなの代表として杉本瑠璃をいじめに行くのは間違った決断だったのではないかと思い始めた。
この杉本瑠璃……後で仕返しされるんじゃないだろうか?