第335章 杉本グループ（19）

「私たちが集まっているのに、どうしてそんなどうでもいい人の話をするの？話題を変えましょう。このままじゃ、みんな食事が進まないわ」

杉本瑠璃は手を振って、みんなに早く食べるように促した。確かに彼女は安藤颯のことで話題を無駄にしたくなかった。

なぜなら...その価値がないからだ。

「そうだね。どうでもいい人のことは、もう話すのはやめよう」桐生誠一も安藤颯と石川静香というつまらない二人の話はもうしたくなかった。

他のみんなもうなずいて同意した。

「話題を変えよう、話題を変えよう。もっと元気が出る話をしよう。みんなの将来の計画について話そう。そうだな、ここ一、二年の計画とか」

鈴木てんいちが最初に話題を投げかけた。これは紅葉学園の生徒たちがよく話す話題の一つだった。

ただし、彼らは空論を語るわけではなく、基本的に紅葉学園の生徒が語る計画は、必ず実践されるものだった。

ある人々のように、理想を語るだけで、実践に移すことは一度もないというわけではない。

鈴木てんいちが提案した話題なので、まず彼から話し始めた。「じゃあ、まず私から口火を切らせてもらおう。みんな知ってるように、うちは代々政治家の家系なんだ。私はあまりその道に進みたくないけど、力には勝てない。家族が経済学部に行くことを認めてくれただけでも、すごく寛大なことなんだ。だから、これからの一、二年は、ビジネスと経済の勉強を両立させていくことになりそうだ」

つまり、鈴木てんいちが政界に入るとしても、経済と関連した分野になるということだ。

紅葉学園の生徒たちは、まだ青春期の年齢で本当の意味での成熟には至っていないが、すでに成熟した考え方を持っており、少なくとも自分の将来の道を知っており、すべてを計画している。

正直なところ、杉本瑠璃は、普段はふざけているように見える鈴木てんいちが、実はすでにすべてを計画していたことに驚いた。

鈴木てんいちが政界入り？

これは...本当に想像しがたい。頭の中で想像しようとしても、どんな光景になるのか想像できない。

「次は...そうだな、風間海斗、君だ！」鈴木てんいちは直接指名した。

風間海斗は金縁の眼鏡を押し上げた。その賢そうな様子は、とても印象的だった。

「私と高橋智樹は、来学期から軍隊に入る予定だ」

軍隊に？