第384章 私は道場破りに来ました！（28）

杉本瑠璃の疑わしげな眼差しを見て、三島悠羽は笑い出した。「どうした？私の能力を疑っているのか？」

杉本瑠璃は遠慮なく頷いた。「ええ、その点については、確かに少し疑問に思っています」

三島悠羽はさらに大きく笑った。「お前の男が才気煥発で博学多才だということを知らないのか？ただのダンスで、私が困るとでも思っているのか？」

杉本瑠璃は考え込んだ。三島悠羽の言葉は少し自惚れているように聞こえたが、確かにその通りだった。

少なくとも今まで、杉本瑠璃は三島悠羽ができないことを見たことがなかった。

三島悠羽はまるで百科事典のように、何でも知っていて、何でもできるようだった。

「本当に...できるの？」杉本瑠璃は疑わしげに尋ねた。

三島悠羽の瞳が僅かに沈み、その中に鋭い光が走った。抑揚のある声で言った。「できるかどうか...試してみないとわからないな」

ぷっ！

杉本瑠璃の頭が再び混乱した！

なぜか彼女には、三島悠羽の言葉がダンスについてではなく、まるで...

だめだめ！これ以上妄想してはいけない。

さっき三島悠羽が言ったように、同じ言葉でも、受け取る人によって異なる反応をするのだ。

そしてその反応こそが、心の本当の思いを表しているのだ。

まさか...本当に自分がエッチすぎるのだろうか？

なぜ以前は自分がこんなにエッチだと気付かなかったのだろう？とにかく三島悠羽に会ってからは、いつも少し様子がおかしい。

ふん！

きっと三島悠羽が意図的にこういう曖昧で意味深な言葉で彼女を弄んでいるのに、最後には彼女が考えすぎだと言うのだ！

この三島悠羽...ひどすぎる！

「試すなら試せばいいわ。誰があなたを恐れるものですか！どうせこれは三島家の家宴なんだから、恥をかくのも三島家よ」

杉本瑠璃は顎を少し上げ、挑発的に三島悠羽を見た。

三島悠羽は噴き出すように笑い、優しく言った。「さっきまで三島家の家督だと名乗っていた人が、今になって関係を切り離そうとするなんて、遅すぎやしないかい？私の奥様」

杉本瑠璃は三島悠羽を睨みつけた。別に彼女が本当に三島家の事を管理したかったわけではなく、三島おじいさまが彼女に管理させようとしたから、やむを得ず引き受けただけだった。

しかし今となっては、この家督という立場は、確かに便利なものだった。