第390章 私は道場破りに来ました!(34)

羽田和彦は杉本瑠璃を見つめながら、意地悪そうに言った。「蒼ちゃん、今日は誕生日パーティーに来たんじゃなくて、道場破りに来たみたいだね」

杉本瑠璃は遠慮なく笑いながら、素直に認めた。「その通り。私は誕生日パーティーに来たんじゃなくて、道場破りに来たの」

羽田和彦は杉本瑠璃に向かって親指を立てた。「さすが期待の新星だ。実力も潜在能力もある」

「お褒めの言葉、恐縮です」

杉本瑠璃はパーティー会場を見回し、三島悠羽の方を向いて尋ねた。「あなたが言っていた見物、いつ始まるの?」

「もう終わったよ」三島悠羽は淡々と答えた。

終わった?

杉本瑠璃は少し戸惑った。「いつ始まったの?私、まだ見てないのに、もう終わったの?」

「私は見たよ」

三島悠羽は微笑み、さっきの出来事に満足しているようだった。