第391章 新しい世界へ突入(1)

杉本瑠璃はその白髪の老人を見渡した。年は相当いっているものの、その精神状態から見ると、病人には見えなかった。

杉本瑠璃は少し困惑した。一体なぜ清水翔太は彼女をここに連れてきたのだろうか?先ほどのノックの暗号を見ると、単なる訪問ではないことは明らかだった。

しかし今、清水翔太は非常に静かにお茶を飲んでいて、これは杉本瑠璃の予想外だった。

まあ...来たからには仕方がない、清水翔太が何をしようとしているのか見てみよう。

一杯のお茶を、およそ30分以上かけて飲み、その間、清水翔太と老人は簡単な世間話をしていた。

その後、清水翔太はようやく立ち上がり、老人に別れを告げた。杉本瑠璃はさらに驚いた。

このまま帰るの?たった30分ここにいただけで、もう帰るというの!

この清水翔太は一体何をしようとしているのか?