015お前はどうしても私を不愉快にさせたいのか?

八組の担任は慌てて眼鏡を取り出して掛けた。

江渡が渡した答案を取り出し、この生徒のものと注意深く比較した。彼が持っている答案は平凡で、規則に従った、最も正統的な簡潔な解法だった。

塾の生徒たちは皆この手順で解いていた。

彼自身も例外ではなかった。

しかし、手元のこの答案は違っていた。彼は目を離さず、句読点一つも見逃さずに読み、読み終わった瞬間、まるで目から鱗が落ちるような感覚を覚えた——

「なるほど、この問題はこういう意味だったのか」

担任は名前の欄に目を向けた。予想通り、整然と美しい二文字があった——

白川華怜。

彼は大きく手を振り、平常点に前例のない「10」をつけた。

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夜の9時。

地下実験室。

「エネルギー閾値が低い」木村浩は顔を上げ、眼鏡を外した。片手で机を支え、もう片方の手で彼が描いたエネルギー図を指さした。「しかしクォークの衝突前の運動エネルギーと衝突後が一致せず、WPMPsが一部のエネルギーを持ち去った……」