015お前はどうしても私を不愉快にさせたいのか?

八組の担任は慌てて眼鏡を取り出して掛けた。

江渡が渡した答案を取り出し、この生徒のものと注意深く比較した。彼が持っている答案は平凡で、規則に従った、最も正統的な簡潔な解法だった。

塾の生徒たちは皆この手順で解いていた。

彼自身も例外ではなかった。

しかし、手元のこの答案は違っていた。彼は目を離さず、句読点一つも見逃さずに読み、読み終わった瞬間、まるで目から鱗が落ちるような感覚を覚えた——

「なるほど、この問題はこういう意味だったのか」

担任は名前の欄に目を向けた。予想通り、整然と美しい二文字があった——

白川華怜。

彼は大きく手を振り、平常点に前例のない「10」をつけた。

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夜の9時。

地下実験室。

「エネルギー閾値が低い」木村浩は顔を上げ、眼鏡を外した。片手で机を支え、もう片方の手で彼が描いたエネルギー図を指さした。「しかしクォークの衝突前の運動エネルギーと衝突後が一致せず、WPMPsが一部のエネルギーを持ち去った……」

彼は姿勢を正し、整然と先ほどの検査結果を分析した。

鉛筆で描いた曲線図はコンピューター作成のように精密だった。

実験室の少し暗い照明が彼の流麗な横顔を照らし、一筆一画が丹念に描かれたかのようで、長く密な睫毛が僅かに伏せられ、淡い影を落としていた。

隣のチームメンバーたちは皆ペンと紙を手に、彼の言葉を書き留めていた。

「今日はここまで」木村浩はペンを収めて襟元に無造作に挟み、長い指先でポケットから黒いマスクを取り出し、高い鼻筋を覆った。

彼は背が高く、黑いジャケット姿は少し痩せて見えた。

皆が彼の去っていく背中を見つめる中、一人の男子学生が冷静にボイスレコーダーを収めながら、確信を持って口を開いた。「何か変だ」

他のメンバーも頷いた。

周知の通り、木村浩のグループは国内で最も厳しいグループで、木村坊ちゃまは基本的に毎日実験室で深夜12時まで過ごし、帰宅せずに一ヶ月連続で実験室で休むことも珍しくなかった。

以前、チームメンバーの一人が木村家の人が些細なことで彼に問い合わせに来た時、オフィスで5分間叱られたのを聞いたことがあった。

その後、木村家の人々も軽々しく彼を訪ねることはなくなった。

しかし最近二日間、彼は毎日9時きっかりに帰っていた。