032本当に枠を私にくれるの?_2

「この世界はあなたが想像するよりもずっと大きく、山の向こうにはさらに高い山がある。頂点に立ったと思っても、雲の上にはすでに誰かがいるのです。視野が階層を決め、器が発展を決める。今日の私の言葉を心に留めてほしい。中村優香、学びに終わりはない。あなたは自分が井の中の蛙であることをいつでも受け入れる覚悟が必要です」

中村優香は全く聞く耳を持っていなかった。

こんなに恥ずかしい思いをしたことがあっただろうか?この二日間、彼女は何度も公に枠は自分のものだと言い切っていた。今、他の人は彼女をどう見ているだろうか?

中村優香は顔を真っ赤にし、答案用紙を握りしめた。

「バン!」と立ち上がり、自分の持ち物も放置したまま、教室を飛び出して行った!

後ろで、8組の担任は静かに彼女の去っていく背中を見つめていた。