きれいな整ったリボンだった。
結び終わると、木村浩は立ち上がり、腕を組んで、上から冷たく木村翼を見つめた。
木村翼はようやくゆっくりと言った。「学校祭で、白川お姉さんが、出演するんです。」
そう言って。
自分のチケットを取り出し、「一枚しかないんです。」
木村浩は冷たく彼を横目で見た。
スマホを取り出しながら、着替えるために階段を上がった。
田中局長のアイコンをタップした。
そして、起きたばかりの田中局長は木村浩からの冷たい四文字を受け取った——
【学校祭チケット】
田中局長はその四文字を見つめ、瞬時にぞくっとした。
画面越しでも、その寒気と殺気が伝わってくるようで、思わず身震いした。
木村浩がチケットを何に使うのか考える暇もなかった。
**
その時。
田中家。
真っ暗な謹慎室で、ぼんやりと目覚めた田中美依は床から這い上がった。
謹慎室には窓がない。
ドアに小さな開口部があるだけで、そこから田中美依に食事が届けられる。
彼女は剣を支えにドアまで這い寄り、ドアにしがみついて、「誰かいる?!」
外で見張っていた使用人が恐る恐る近づいてきたが、まだ近づく前に田中美依が手を伸ばして襟をつかみ、引き寄せた。「スマホを貸して。」
田中湊は謹慎中の彼女にスマホを与えないのが常だった。
使用人は震えながらスマホを渡し、ロック解除のパスワードを告げた。
田中美依はスマホを開き、すぐに番号を押した。
しばらく鳴り続けた後、やっと眠そうな声で応答があった。「誰だよ、朝っぱらからパパに電話なんかして!」
田中美依はドアに寄りかかった。
彼女は山田の番号しか覚えていなかった。
体の傷が引っ張られ、「っ」と声を漏らし、それからゆっくりと座り込んだ。「山田、私、田中美依よ。白川華怜の剣が私の手元にあるわ。私は学校に行けないから、8組の田中駆を探して、取りに来させて。」
田中美依は田中家の全員のことを知っていた。
田中駆は分別があるから、必ず取りに来るはずだ。
言い終わると、電話を切り、震える手でドアに寄りかかりながらゆっくりと座り込んだ。
そして冷たく手元の剣を見下ろした。本当に残念だわ。
まだ二日と練習できなかった。