040 掲示板を制覇!薬方(3)

白川華怜は二つの人生を合わせても、お箏に触れていないのは一年近くになり、熟練度が不足しているのは仕方がない。

主に学生会から渡されたお箏の弦が二十一本あったからだ。

……そして彼女が以前使っていたお箏は十八弦しかなかった!

だから先ほど使い始めた時はとても扱いづらかった。

通常の実力の十分の一にも及ばない。

幸い彼女が弾いたのは白衣行で、他の曲なら、もっと聴くに堪えないものになっていただろう。

師匠の名を聞かれても……彼女は師匠の面目を潰さないように選んだ。

白川華怜は静かに考えた、先代の師匠は自分の反省と懺悔を受け取ってくれただろうか。

「そうじゃないですか?」田中局長は白川華怜が自分に不満そうなのを見て、思わず声を上げた。

彼はお箏のことは分からないが、この音楽の感動は伝わってきた。