055青水晶の花、中村くんも白川くんの字を見に来て(2)

中村家。

中村優香が帰宅すると、中村修が秘書に指示を出しているところだった。「タバコ、ルートはあるか?タバコをたくさん集めてくれ。」

秘書長は頷いた。

最近、田中さんの部下がタバコを大量に探していることは耳にしていた。表向きは平和だが、裏では皆がどれだけの量を調達したか分からない状況だった。

陽城市はタバコの産地ではない。

彼らは全国各地で希少なタバコを探し、田中さんへの切り札にしようとしていた。

中村修が階上に行ってから、秘書長は中村優香に向かって言った。「お嬢様、今日、15組のあの人が謝罪に来ましたか?」

「いいえ」中村優香は首を振ったが、心の中では不安だった。「校長先生も来なかったわ。何か問題があるのかしら?」

15組の人が来なくても。

校長先生くらいは来るはずなのに。