067木村坊ちゃまの怒り:陽城市はいつから任姓になったのか?(2)_3

白川華怜は座らず、ソファの背もたれに寄りかかったまま、顔を上げて「何か用?」と言った。

彼女は以前、事務局長に対してはまだ礼儀正しかった。

この二度の対面では、態度が非常にぞんざいで、礼儀作法など微塵もなかった。

「まずは、お嬢様に代わってお詫びを申し上げます」事務局長は十分な態度を示し、白川華怜と和解しようとした。彼は穏やかな表情で、少し間を置いて、黄ばんだソファクッションに座り、「私からもお詫び申し上げます。みな同じ家族なのですから。お嬢様も今では自分の過ちを理解し、中村お爺さんに謹慎処分を受けています。この件について、白川さん、もうこれで水に流していただけませんか?」

谷部部長も急いで口を開いた。「白川さん、申し訳ありませんでした。」

彼は立ち上がり、白川華怜に向かって腰を曲げた。

十分な誠意を示していた。

白川華怜はだらしなくソファに寄りかかり、片足を投げ出したまま、手にスマートフォンを持ち、水色のスカートの裾の半分がソファに押しつぶされていた。

その言葉を聞いて、皮肉げに首を傾げ、邪魔された白虎のように「水に流す?」と言った。

彼女のこの反応に、谷部部長の心は沈んだ。

水島亜美があんな様子だから、この家族は扱いやすいと思っていたが、白川華怜はそう簡単には扱えない相手だとわかった。

「白川さん、加藤先生はもうお嬢様との師弟関係を解消しようと考えています」事務局長は目を細めて白川華怜を見つめ、落ち着いた態度で続けた。「お嬢様も中村お爺さんに罰として正座させられ、PRビデオもあなたに代わられ、お嬢様は十分な罰を受けています。それに比べて、あなたは何の損失も被っていないのではないですか?人を許す余裕を持つことで、今後の付き合いもスムーズになるはずです。」

事務局長が話している間、谷部部長は横に座ったまま。

口を挟むことはなかった。

空気は次第に緊迫してきた。

木村翼はずっと横でパズルを組み立てていて、顔も上げなかったが、水島亜美は聞いていて思わず白川華怜の腕を掴み、顔を上げて彼女を見た。

白川華怜は表情を変えず、ただ軽く水島亜美の腕を叩き、そしてゆっくりと顔を上げて「人を許す余裕?私にそんなものが必要な理由でも?」