077姜ちゃんちゃん登場、藤野院長が直接訪ねてくる(2更)

陽城市はおろか、北区の他の学校も北区第一中学校とは教育資源に差があった。

しかし北区はそんなことは気にしない。

試験問題は難しく作るだけで、他の地域がついていけるかどうかなど気にせず、毎回の統一試験で空沢康利でさえ不満を漏らしていた。

北区のトップ100は例外なく、ほぼ全て北区第一中学校の生徒だった。

しかし、それは以前の話で——

空沢康利は白川華怜を見つめながら、つぶやいた。「今回は何か予想外のことが起きるかもしれない……」

「松木皆斗?」白川華怜は意外そうな様子で、その名前は陽城市でも有名だった。

畑野景明も明らかにその名前を知っていて、白川華怜に説明した。「彼は私たちの学年で北区の首席候補だよ。」

「六角形戦士で、弱点が一つもない。」空沢康利が付け加え、白川華怜を見た。「博様、君の化学の成績がもう少し良ければ、彼と競争できたのに。」

白川華怜は頷きながら、問題を解き続けた。

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木村浩が到着した時。

白川華怜は江渡大学のアプリの新しい問題を解き終え、解答も提出したところだった。

「今日は忙しくないの?」白川華怜はペンを置き、だらしなく椅子に寄りかかりながら、無造作に手首をさすった。

木村浩はパソコンを机の上に置いた。彼はいつもの通り高貴で冷たい表情で、元々薄い目が日光に照らされ、冷たい光を反射して、より一層孤高な印象を与えた。

彼は座り、優雅に足を組んで、「まあまあ、日曜日だし。」

白川華怜には感じられなかった。

しかし彼女の向かいの畑野景明は、文字を書く速度が明らかに遅くなっていた。

空沢康利は顔を上げる勇気もなく、逃げ出したくて仕方がなかったが、強引に言い訳を作った。「みんなにタピオカを買いに行ってくるよ。何が飲みたい?」

畑野景明は冷静に答えた。「コーヒー。」

白川華怜は手で顎を支えながら、本棚から取った機械意識の本をパラパラとめくりながら言った。「私と木村琴理はチェリー味のフルーツティーで。」

そう言って。

彼女は少し首を傾げ、空沢康利の代わりに木村浩に尋ねた。「何か飲みたいものある?」

空沢康利は行こうとしていたが、その場に留まった。

心臓がドキドキしていた。

いや、木村坊ちゃまがこんな飲み物を飲むような人に見えるか?